メルカリの「1on1 Workshop」で1on1の極意を学んできた

JX通信社で VPoE をしている小笠原(@yamitzky)です。今回は、メルカリ社で開催された「1on1 Workshop」の公開講座にお邪魔してきたので、そのレポートです。

JX通信社では、VPoE のお仕事として、エンジニア中心に定期的な 1on1 (一対一の面談)をしています。

僕の 1on1 のスタイルとしては、

  • 隔週30分、会社の会議室(個室)で
  • 基本的にはアジェンダなしで、「最近どう?」「何か困ってる?」みたいなことから聞く
  • 1on1後に、議事録をSlackで送る
  • それ以外は特別なツールは使わない
  • 「悩み相談」と「やっていいこと」を共有するのがメイン

といった感じです。「聞きたいことリスト」みたいな形で持ってきてくれる人や、キャリア相談をする人、技術相談をする人、恋バナをする人もいますが、基本的には同じやり方でしています。

応募した背景と 1on1 の悩み

僕の場合は 1on1 にありがちな「進捗報告の場になってしまう」みたいな問題は起きていなかったのですが、社内の他のマネージャーともやり方が異なり、「僕の1on1はこれでいいのだろうか・・・🤔」という漠然とした悩みを持っていました。

そのような課題感がある中で、メルカリの石黒さんの note で「1on1 Workshop公開講座をやります!」とのことで、さっそく応募しました!

note.mu

応募フォームで事前に送った「質問」としては、

  • やり方がマネージャーごとに異なるが、会社全体でどう均質化していけばよいか?
  • マネージャーが答えっぽいものを言うのではなく、メンバー自身が解決できるようにするためにはどうしたらいいか?
  • メンバーの悩みを聞き出せなかった失敗経験があるが、引き出すためのテクニックはあるか?

といったところです。当日、Q&Aみたいな形で「明確な回答」をいただいたわけではないのですが、Workshopとおすすめいただいた本で9割5分くらい解決できた感じがします・・・!

当日

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導入は石黒さん、本編は池田さんからの講義でした!

当日はメルカリ社のイベントスペース(会議スペース)での開催で、2時間半ほどのプログラムでした。

Workshop のプログラムとしては、スライドを使った講義だけでなく、当日参加した他企業の方とのディスカッションなどもあり、相対化しながら知ることができたので面白かったです。

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こんな感じのディスカッションタイムがあります

各社で違う 1on1

JX 社内でも 1on1 のやり方が違うように、当日参加した各社でも形式は異なっていました。

たとえば、

  • 開催頻度
    • 毎週1時間開催する
    • 逆に、入社後は毎週やるけど、それ以降はやらない、とか
  • アジェンダ
    • 決めてる会社が多かった
    • たとえば「YWT」形式などで、学びや振り返りを重視する
    • Google Driveにアジェンダを書いておいたり
  • 場所
    • 社外でスマホ片手に、とか
    • 「会議室とか固いところだと話せない!」という人も
  • ツール

など、すごくバラバラです。メルカリ社内でも 1on1 の形式はマネージャーに任されており(やらないマネージャーもいる)、1on1 Workshop は「守破離の守」を伝えるためのもの、ということです。

1on1と「レベル」

おすすめされていた書籍「シリコンバレー流 最強の育て方」より紹介されていたのが「1on1 のレベル」です。

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自分の 1on1 を振り返ってみると、人によっては「レベル1」ができてないことも「レベル5」くらいまでできてそうなこともあり、この時点で「全員同じではダメじゃん」と気づきました。

1on1 で大切なこと

1on1 で大切なことは、メタに言えば「どういう意図でやるか」ということだと思います。

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これもディスカッションタイムの議題にありました

僕がVPoEとして 1on1 で実現したいことは「メンバーが目標達成に向かっていけるように、障壁を取り除く」ということです。 これは僕自身が権限を持って解決することも1つではあるのですが、「やっていいですよ」と権限に気づかせたり、あるいはエンジニアリングの観点で必要なヒントを与えるといったことも含みます。

メンバーが 1on1 という機会を活用するには、このあたりの意図を十分に伝える必要がありそうだなと思いました。

1on1、むずい...

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Workshop の中で一番「むずそう...」と思ったのが、「メンバーの人となりをどれくらい知っているか」です。趣味や休日は知ってる人も多いのですが、性格については深く知らない人も多いです。全員が全員、そこまで踏み込むのが正解ではないと思いますが、特に悩みが深い人に関してはそこから深掘りをした方が良いかな、と思って少しずつ実践したりしています。

Tryすること

今回の Workshop を通じて、自分なりに考えてみた「Try」は

  • 1on1の意図を伝える
  • 1on1のやり方を一人ひとりに最適化する

です。改善をして、1on1 を通じた「エンジニアの成果と成長」に向き合っていきたいと思える会でした。石黒さん(@takaya_i)、池田さん(@sakicchoo)、ありがとうございました!

他の方の参加レポ

他社のレポも面白かったので合わせてご覧ください。